庭を歩いてメモをとる

おもしろいことや気になることのメモをとっています。

第59回イギリス研究会(2日目) 福島県浜通り(いわき、居住制限地域)

(in English, "Visiting The Residence Restriction Area in Fukushima")

2日目は、8時に集合し、Scousekatsさんの車に乗り込みました。

いわき

過去2回おとずれているよつくら道の駅。

2011年11月に訪れたときはこのような状態でしたが、その後リニューアルされています。

本日はここでお弁当を買いました。



次に久之浜へ。写真は、角度は違いますがほぼ同じ場所です。

ここから、今までにこのメンバーでは行ったことのない場所へと北上していきます。



仮説焼却処理場。この写真ではわかりにくいですが、巨大な施設です。


居住制限区域

居住制限区域とは? → http://www.pref.fukushima.lg.jp/site/portal/list271-840.html



富岡駅。5年間たつと、見た目、すぐに駅とはわからないくらいになってきています。

ここから少し進み、居住制限区域の市街地へ。

まだ5年しかたっていないせいか、建物が朽ち果てたような光景はありません。

しかし、いわゆる地方のシャッター通りなどとの違いはしばらく車を進めるとじわじわ実感します。店が空いていないだけじゃなくて、当たり前ですが、どれだけ進んでも歩行者がいないのです。



桜まつりポスター。2011年のままです。




津波被災パトカー。住民の避難を先導し殉職されたお二人の警察官に黙祷を捧げます。


夜ノ森


桜のトンネル。ちょうど満開で美しさに見とれます。ここだけは車が何台も集まってきています。しかしここは・・・



放射線量の関係で、本来は車の中からの鑑賞が推奨されている場所なのです。



すぐ脇には通行制限の柵があります。このむこうが帰還困難区域です。


高速道路を通りいわきへ戻る

ここから南相馬まで車で北上しましたが、居住制限区域内は、当然すべての店舗が閉鎖されたままになっています。

南相馬からは高速道路で南へ戻ります。


二輪通行不可の案内。車と違って人体が放射線にさらされているからですね。


放射線量の表示。場所によってけっこう違います。この区間では写真の「1時間あたり4.2マイクロシーベルト」が最高でした。

高速道路をそれなりのスピードで飛ばしていても、居住制限区域はなかなか終わりません。




以上のように、居住制限区域に連れて行ってもらって一番感じたのは、その広さ。地図や文章で知るのではなく実際にその場を訪れ移動することで、身体でその規模を感じ取れたように思います。

そして、それだけの広さの中にあったたくさんの生活が、今、別の場所に移って、そこで続いていること。

今後、避難されている方々のことを知るたびに、ここで得た感覚がよみがえることになると思っています。




いわきに戻って、浜風商店街へ。2013年に訪れたときにいらっしゃった話し好きの元気なおばさんはいらっしゃらず、また、買い物しようと思っていた酒屋さんが休みだったので、駄菓子だけ買いすぐに出ました。


いわき駅でお茶をして解散しました。


この日の話題

(話題とそれに対する意見は、メンバー全員が賛同している内容とは限りません)

  • ひたちなかや日立は日立グループの企業城下町。ホテルのテレビなどもみんな日立だった。パナソニックなどはやはりやりにくいのだろうか。
    • (参考)豊田にある日産のお店:
  • 子供が独立して部屋が空いている高齢者の家を学生の下宿にすればよいのでは
  • 双葉町はもともと別の領で別々の文化圏だった。この両方の領にそれぞれ原発が建てられている → 津田大介メールマガジン「メディアの現場」 2016.3.18(vol.204)から
    津田:第一原発のある双葉郡ってご存知ですか? 双葉郡がある場所はもともといくつかの領地にわかれていて、南部には旧岩城領の楢葉(ならは)郡、北部は鎌倉時代初頭からほぼ独立性を保持していた標葉(しねは)郡があったんです。元々双葉という地名は歴史的に存在せず、合併するにあたって「楢葉と標葉、ふたつの葉だから双葉郡」と便宜的に命名されたものだったんですね。文化的にもまったく違うし、もとを辿れば当然隣り合った領同士、仲が悪かったんですって。だから、原発事故前、双葉郡9町村の合同運動会があると、「あそこの町に絶対に負けちゃダメだ」みたいに親から言われるみたいながあったと聞きました。
  • 福島県の勿来(なこそ)という地名、なぜ「来る勿かれ(くるなかれ)?」 → 毎日新聞・校閲グループ
  • 明治チェルシーの歌は時代とともに変化していて、コンピレーションアルバムもある(よしてるが好きなのは高音の美しい八神純子、子どもの頃よく聴いたハーモニーの美しいサーカス、らしさが特によく出ているPuffy)
    • 明治チェルシーの唄
  • 上橋菜穂子「鹿の王」「精霊の守り人」
  • ヴァージニア・ウルフ関連の映画と聞くとなんだか難解そうに感じてしまう(「めぐりあう時間たち」)

関連リンク

前の日(ひたちなか)のメモ


Scousekatsさんのこの日のブログ


過去の福島での研究会


イギリス研究会まとめ


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