庭を歩いてメモをとる

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Freddy Kempfリサイタル (ザ・シンフォニーホール)

大好きなバッハのゴルトベルク変奏曲を生で聴きたい。それだけが目的でチケットをとりました。Freddy Kempf(フレディ・ケンプ)がどんなピアニストなのかはわかりません。事前に調べたところでは、あのWilhelm Kempffの血をひいていると言われている1970年代生まれの若手とのこと。でもそれで期待が高まることはありませんでした。

しかし。実際に耳にした演奏は素晴らしいものでした。今までに聴いたことのないゴルトベルク。情熱と静寂、感情・音のほとばしりと溜めが入れ替わり立ち替わりやってくる。ひとつの変奏曲の中でも表情が千変万化。これはおもしろい。ロマン派のようなバッハ。ゴルトベルク変奏曲の新たな解釈と魅力を教えてもらいました。

その他は、トリスタンとイゾルデと超絶技巧練習曲だったらしいですが(知らない曲でした)、これも疾風怒濤でした。アンコールはショパンのノクターン第2番とブラームスのワルツ。こちらはそれまでの演奏に比べるとかなりオーソドックスでしたが、それでもやはり秘めた躍動のようなものを感じさせるものでした。

すっかり気に入ってCDを買うことに。ロマン派のがいいのかなと思いながら買ったのはバッハのパルティータ。しかし残念だったのはゴルトベルクのがないこと。ああもう1回聴きたい。録音してほしいなあ。

ケンプ・プレイズ・バッハ (J.S. Bach, Partitas Nos. 4&6, Freddy Kempf) [Import]


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