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庭を歩いてメモをとる

おもしろいことや気になることのメモをとっています。

Nowhere Boy ひとりぼっちのあいつ

ティーンエイジャーのジョン・レノンを描いた映画。引き取られていたスミス家の「育ての父」ジョージが亡くなり、実の母ジュリアと再会、「育ての母」ミミとジュリアとの確執の狭間で揺れ動き、音楽に目覚めポール・マッカートニーと出会い、ハンブルクに出発するまで。

個人的には、予想よりも楽しめました。ジョン役は全体的に似てるし、話し方もそれっぽいので(ジョンのことをそれほど深くチェックしていない私から見れば)違和感はありませんでした。何より、ジョンとポールが出会うシーンでは、ジョンはちゃんとチェックのシャツを着ているし、ポールはちゃんと"Twenty Flight Rock"を弾くし。ときおり映し出される、ジョンとポールがよく歩いたゴルフ場やアルバート・ドック周辺などのリヴァプールの風景が胸をぐっと締めつけます。

ただ、ポールファンとしては、ポール役の俳優さんがポールに似てないのが本当に残念。全体的になよなよしているんですよね。出で立ちが、ではなく体格が。そこをもっとなんとかしてくれればこの映画をより「疑似ドキュメンタリー」的視点で楽しめたのに(作り手はそう観て欲しくなかったのかもしれませんが、この手の映画はそういう見方からは逃れられないと思います。)。あと、ストロベリー・フィールドとミミおばさんの家の位置関係が逆(ジョンが家から学校に向かうときストロベリー・フィールドの前の下り坂を自転車で駆け下りるんですが、本当はミミおばさんの家はストロベリー・フィールドの前の道を下ったところにあるのでこうはならない)だったり、ミミおばさんの家に出窓がなかったりという、まあ映画の本質にはかかわりのない枝葉末節部分も、リヴァプールの現場に足を何度か運んだことのある人間にとっては、その相違が残念に感じられてしまいます。

あ、でも、総合的には十分楽しませてもらいました。観てよかったと思っています。「疑似ドキュメンタリー」的な見方から外れて、二人の「母」をもつ青年の心理を描いた映画としても記憶に残ったかもしれません(ただ、まったくジョンに興味ない人が観て楽しめるかどうかは微妙。)。そしてこの映画の鑑賞を盛り上げてくださったのは、一緒に観た二人のビートルズファンの友人たち。上記の相違点にも最初から気づいていたどころか、一人の方は、ジョンとポールが出会った日、チェックのシャツを着ていたのは本当は二人だけど映画では三人だったことも指摘(参照:アチキの毎日)。それは気づかなかったなあ。いずれにせよその後のおしゃべりがほんとに楽しかった。ありがとうございました。

参考:Nowhere Boy ひとりぼっちのあいつ 公式サイト

追記:「育ての父」ジョージが亡くなったシーンについては予備知識がまったくなかったので調べてみると、ジョンの目の前で倒れたのは映画での創作みたいですが、死の知らせを聞いたジョンが最初笑い、その後深く悲しんだのは事実みたいです。制作スタッフ、よく調べてますね。ソースはWikipedia英語版です。