庭を歩いてメモをとる

おもしろいことや気になることのメモをとっています。

坂本龍一"out of noise"

out of noise

親しめるメロディも見え隠れしつつも、基本は、私にはなじみのないサウンドコラージュのような作品。でも何度も聴いているうちに心地よくなってきました。しかしいつも思うのですが、親しみのない音世界を楽しめるようになるには、私個人は「ブランド」に頼ってしまいます。このアルバムも、坂本龍一という自分にとって信頼できる「ブランド」があったから何回も聴いて、良さがわかってきたという感じです。同じ作品を私が全然知らないミュージシャンが創っていたら、その良さがわかるまで聴き込んだだろうか?という気はします。

1.hibari
同じメロディの繰り返しで、拍がずれていく。これこそ、坂本龍一じゃなかったらすぐ飛ばしていたような気が。正直、最初に聴いたときはCDプレイヤーが壊れたのかと思いました。でも今はまあまあ好き。

2.hwit
何の楽器か知らないけど、味のあるアコーディオン系の音とそれにマッチした無駄のないメロディが続く。

9.ice
音、という点ではこれが一番心地よい。寝る前によく聴いています。最初は雨の音かと思っていたのですが、実は氷河の溶ける音だそうで。その事実は少し怖いけれども、個人的に聴いて安らげる音であることは変わらないです。

8.disko, 10.glacier
9.iceとあわせての「北極3部作」は、ミニマルなサウンドコラージュ作品として非常によくできているな、と感じました。音を並べているだけにも聞こえるのになにが「よくできている」のか、自分でもよく説明できませんが、なんというか自然の力、みたいなものを感じました。ありきたりな表現ですが。

11.to stanford
BTTBとかにありそうな「わかりやすいピアノ曲」でいいなあ、と一番のヘビーローテーションなんですが、これ、コトリンゴのカヴァーなんですね。コトリンゴの他の曲も聴いてみたくなりました。しかし教授、ピアノのグリッサンドはもっと上手に弾けるはずでは?ライブでは期待していますので。(後日追記:ライブではグリッサンドなしのアレンジでした。個人的にはライブヴァージョンのほうが好み。)


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