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善き人のためのソナタ

善き人のためのソナタ スタンダード・エディション [DVD]

[物語]
1984年、東ベルリン。国家保安省のヴィースラーは反体制の疑いがある劇作家の自宅を盗聴する。当初は反体制思想の証拠を見つけるために始めた盗聴だったが、次第に彼は劇作家たちの生き方に共鳴していく・・・

[感想]
1984年と言えば、私は中学生で、巷ではカルチャー・クラブワム!がはやっていたころ。その時代に、こんな国家システムが機能していたということ。頭ではわかっていたつもりですが、こうやって映像で見せられると改めて「政治って怖いな」と思わされます。

ヴィースラーの心境の変化がこの映画のメインテーマだと思うし、私もそこに一番感銘を受けたのですが、同じくらい印象深かったのが劇作家の恋人の行動。恐怖がどれだけ人を狂わせてしまうのかということを淡々としかし生々しく描いていたように感じました。

あと、ちょっとしたシーンですが、どきどきしたのはヴィースラーが子供に「名前は?」と訊くところ。

ほんと、言論の自由が保障されている(完全に自由かどうかは別として)って重要なことだなと感じます。いや、この映画で得られるのはそんな当たり前の感想だけじゃないんですが、やっぱり最後に思うのはこのことかな。


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