庭を歩いてメモをとる

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AERA2006年6月5日号にジャレド・ダイアモンドのインタビュー

文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (上)文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (下)

まだ3分の1くらいしか読めていない「文明崩壊」に関してのインタビューが載っていました。

内容は著書の内容を要約したような感じで目新しさは特にありませんでした。でもこれって、著者がきちんと自分の伝えたいことを著作に盛り込みきっているということ。だから個人的には「ああ、本の内容と同じだ」と安心したりします。

ちなみに、ダイアモンド氏が語る「環境問題対策」は次のとおりです。

では、環境問題で一番大切なことは何でしょうか。
ほとんどジョークに聞こえるかもしれませんが、「問題はこれだ」と探さないこと、つまり問題に順位づけをして一つに絞ろうとしないことです。
と言うのは、環境問題は非常に多岐に渡ります。(中略)こうした様々な問題のうち、土壌や大気、水産物の問題が解決されたとしても、水の問題が放置されたままであれば、それだけで崩壊が起きかねません。すべてを解決するしかないのです。

とは言うものの、この本に出てくる近代以前の文明崩壊事例を読んでいる限りでは、森林伐採が非常に大きなファクターになっているな、という気はします。

現代は、環境問題と言えば上記のように様々な要素が絡み合って起こっているものなのでしょうが、かつての社会では、ものすごくおおざっぱに言えば、次のようなパターンが一般的なようです。

人口増などで森林伐採をやりすぎる→水が保持できず気候も変わる→食べものが枯渇する→殺し合い→移住か滅亡

かつてこのメモで書いたイースター島ハイチもまさにそうだし、その後読み進めたマヤ、アナサジ(北アメリカ先住民)、ポリネシアのピトケアン諸島もこのパターンにあてはまります。どの文明も、木の切りすぎで国力が弱ったり、遺跡だけ残してどこかに行ってしまったり、人が一人もいなくなったりしてしまっているのです。

他のパターンも、この先を読んでると出てくるのかな。

では、何を選択しなければならないのでしょうか。それこそ、この本を執筆した理由です。

これから先、読み進めるのが楽しみです。


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