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庭を歩いてメモをとる

おもしろいことや気になることのメモをとっています。

村上春樹「レキシントンの幽霊」

レキシントンの幽霊 (文春文庫)

村上春樹の短編にしては、重い読後感の残る作品が多いですね。特に、主婦が、自分に好意を持つ得体の知れない獣を一切の憐憫の情なく破壊していく「緑色の獣」などには特に異色性を感じてしまいます。かつてのヨーロッパの侵略者がラテンアメリカなどの人々に向けたまなざしってこんな感じなのかなあなんておそらく全然関係のない連想をしてしまったり。「氷男」も、本当に凍えるような結末。一方で、「沈黙」は、自分がこの作品にあるようなシチュエーションにはまってしまったら、何度も読み返すんだろうなと思います。実際、この作品から力を得ている人々、特に学生さんは多いでしょうね。「トニー滝谷」は映画も観てみたくなりました。