庭を歩いてメモをとる

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半島を出よ(上)

今日から、基本的に会社と家の往復が中心の生活、つまり「家にいるとき=寝ている」というパターンが1〜2週間ほど続きそうな感じ(泊まり込みはなさそうなのでそれだけでもましか)。こういうときは、通勤時間に何をするかがポイントですね。今は村上龍「半島を出よ」があるので、逆に電車が目的の駅に近づくのが残念なくらい。

半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)

上巻の帯に書いてあるあらすじをご紹介すると、こんな感じです。

北朝鮮のコマンド9人が開幕戦の福岡ドームを武力占拠し、2時間後、複葉輸送機で484人の特殊部隊が来襲、市中心部を制圧した。彼らは北朝鮮の「反乱軍」を名乗った。

登場人物それぞれの視点*1で、人物名以外は実在の固有名詞を用いている*2ので、緊迫感のあるリアルさを感じるところがまずいいですね。「ルポルタージュをねらったフィクションではなく、純然たるフィクション」とはわかっていても。結果、物語にのめり込んでしまっています。まあ、一番の魅力は、文章に織り込まれた、村上龍の嗅覚を感じさせる「メッセージ」なんですけどね。

個人的には、夜更かしして読み切らずにいるにはなかなかの忍耐力を要する小説です。誰か読み終わった人と話がしてみたくなるような小説、とも言えるかな。

とはいえ、毎日この本のことばかり書いても面白くないので、明日からは昔の旅行記でも書いてみようかと思っています(下巻の感想は4月2日に書きました。)。

*1:北朝鮮コマンドがティッシュペーパーを見たときは「薄くて柔らかい絹のような肌触りの紙」

*2:旧民主党の議員、シーホークホテル、西日本新聞記者、地名など


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