読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

庭を歩いてメモをとる

おもしろいことや気になることのメモをとっています。

愛称Xの悲劇

本・まんが

Xの悲劇 (創元推理文庫)

エラリー・クイーン「Xの悲劇」を約25年ぶりに読み返しています。

最初に読んだのは10歳のころ。当時、ポプラ社の少年向け江戸川乱歩シリーズが好きだった私は、ちょっと背伸びをしてみようと思い、祖父の本棚にある「Xの悲劇」を手に取りました。タイトルがかっこいいというそれだけの理由で。

しかし、それなりに本が好きだったとはいえそんなに多読をしていたわけでもない10歳には、この作品はちょっと背伸びしすぎでした。漢字がわからないのは読み飛ばすことでなんとかなっても、こんな長編(当時は、なんて長い話だ・・・と感じていた)で挿絵がまったくないのはきつい。第一、意味のわからないシーンも多い。だいたい、被害者の職業「株式仲買人」って何?株の暴落って?そもそも株とは?

そして、そういう諸々と同じくらい困ったのが、時々登場人物の呼び名が変わること。被害者ハーリーが「ハール」と呼ばれたり。つまり愛称ですね。10歳の私にとってはそれが不可解で悩みの種でした(あまりそういう呼びかけが多い作品でもないのですが)。今となってはなんでそんなことで悩んだのか理解するのが難しいですが、当時は「ハール」って新たな登場人物が出てきたものと思いかなり混乱していたのです。

そんな状態なので、なんとか最後まで読み通したのはほとんどというか完全に意地の世界でした。なので面白さなんて全然わからなかった。

それではもったいないと約25年たった今急に思い返し、読み返しているわけです。面白いかって?面白いです、かなり。