庭を歩いてメモをとる

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荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険」

ジョジョの奇妙な冒険 1 (ジャンプ・コミックス)


■管理人の感想

19世紀イギリス、ある貴族の息子とその貴族に養われた男が、アステカの石仮面を巡って運命の火花を散らせる(第1部)。その後、この二人の運命は、1940年頃のアメリカ〜メキシコ〜イタリア(第2部)、1990年頃の日本〜エジプト(第3部)、1999年の日本(第4部)、2001年のイタリア(第5部)、2011年のアメリカ(第6部)にまで及ぶ(その後もパラレルワールドにて第7部、第8部に展開)。

管理人は、高校1年の時この作品に出会い、その後の「趣味」を相当決定づけられたように思っています。19世紀のイギリス(ここからシャーロック・ホームズに)、ザ・ビートルズ(主人公「ジョジョ」と恋人「エリナ」がザ・ビートルズの曲名から来ている)、バロック(歪んだ)ものへの関心・・・他にも、深層心理にもなにがしかの影響を受けているような気がします。

それほどまでになぜこの作品にのめり込んだのか?当時のジャンプには異色だったその場面設定やストーリー、これもジャンプにありがちな「どんどん敵が強くなる」矛盾を解消した豊富なアイデア、奇妙な構図による独特の絵柄など、いろいろと理由はありますが、最大の理由は、生き残ることへの強い肯定的メッセージと、とにかくその「奇妙」なセンスにあると思います。作中によく出てくる性格異常といっていい悪役が自身の性格に何の疑問も持たず自分のポリシーを貫き通すところなどに、私はいいしれない歪んだ魅力を感じてしまいます。

そんな中、世の中で「普通に」尊いものとされている友情や正義などもきっちり描いているこの異色作。最初に読んだときから並々ならぬ衝撃を受けたので、連載第1回のジャンプは今も大事にとってあります。


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